中山間地域等直接支払交付金について
農業・農村は、単に食料を供給するだけではなく、農業生産活動等を通じて国土の保全、水資源のかん養、良好な景観の形成、国民に保健休養の場を提供するなどの多くの多面的機能を有しています。しかし、中山間地域等においては傾斜地が多いため農業生産条件が不利であり、耕作放棄地の増加等による多面的機能の低下が懸念されています。
本制度は、中山間地域等において、農業生産の維持を通じて多面的機能を確保する観点から、平地地域との生産条件の格差(コスト差)の8割を直接支払うものとして、平成12年度から実施されています。
※「中山間地域」とは
農林統計に用いる農業地域類型のうち、中間農業地域と山間農業地域を合わせて「中山間地域」と呼んでいます。食料・農業・農村基本法第47条では、「山間地及びその周辺の地域その他の地勢等の地理的条件が悪く、農業の生産条件が不利な地域」を「中山間地域等」と規定しています。この「中山間地域等」には、上記の「中山間地域」に加え、地域振興立法(特定農山村法、山村振興法、過疎法、半島振興法、離島振興法、棚田地域振興法等)の対象地域などが含まれます。